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2012-12-15(Sat)

アトピー性皮膚炎のスキンケア

高円寺皮フ科

アトピー性皮膚炎のスキンケア

1.うちの子はアトピーでしょうか
赤ちゃんに肌トラブルがあると、よく質問されます。
 赤ちゃんは肌のバリアが未熟で、アトピー性皮膚炎ではない場合でも、関節部分が赤くなったり、全身が乾燥してかさかさしたりすることがよくあります。
 従って、単なる乾燥なのか、アトピー性皮膚炎なのか、見極めが肝腎です。アトピー性皮膚炎は、アトピー素因といって、いわゆるアレルギー体質をもっています。喘息や、アレルギー性鼻炎と既に診断されていたり、ご両親や兄弟がアトピー性皮膚炎である場合は、子供もそれを引継ぐ可能性は高くなります。

2.年齢による症状の違いはありますか?
小児のアトピーは、典型的な症状は、目の周り、首、肘、膝の裏が、乾燥して赤く、かゆくなります。
 乳幼児、学童は、全身、全体的に乾燥し、ぽりぽり掻いていることが多いです。
 多くの人は、肌のバリアが成熟して強化されてくるので、思春期頃から症状が治まってきます。そして、この時期を、湿疹の無い状態にしておかないと、大人になってもずっと症状が続きます。
 また、思春期に一旦おさまっても、大人になってから、ホコリやダニなどのアレルゲンに多量に暴露されたり、疲れ、ストレスや、汗をかいたままねてしまったりすると、急にアトピー性皮膚炎の症状が出てくる事があります。皮膚のバリアは強くなっても、アトピー素因はそのまま残っているからです。
 

3.なぜ湿疹になるのですか
皮膚のバリア障害と、アレルギー体質が合わさって湿疹になります。すなわち、皮膚のバリアが弱いので、アレルギー源(アレルゲン)が皮膚の中に入りやすい状態なのです。
 逆に、アレルゲンが皮膚の中に入ってこなければ、アレルギー反応は起きず、湿疹になりません。ただ、乾燥しているだけでもかゆくなりますので、アレルギー物質がない場所でも、乾燥したままにはすべきではありません。

4.適切な治療法は何ですか?
原因から考えると、やはり、保湿剤で皮膚のバリアを補強する事が最も大事です。バリアがあればアレルゲンの侵入を防ぐことができます。
 ただ、それでも100%カットできるわけではありません。暴露される量が多ければ、アレルギー物質は侵入してきます。
 そしてアレルギー反応が起きてかゆみがでてくるようなら、ステロイドの外用剤でそのアレルギー反応を抑えなければなりません。
 一方、ステロイド剤ではない炎症を抑える外用剤は軽症であれば使用しても良いかもしれませんが、これで逆にかぶれてしまう可能性があるため、使用は慎重にすべきです。
 炎症が強かったり、寝ている間掻いてしまうようなら、抗アレルギー剤の内服薬が必要です。
 重症な場合は、ステロイドではない免疫抑制剤を飲んだり、紫外線療法といって、日焼マシーンのような装置で紫外線を照射し、アレルギー反応を抑える治療法もあります。
 
5.ステロイドの副作用は大丈夫ですか?
多くの患者さんが最も心配している事は、ステロイドの副作用だと思います。ステロイド剤には内服と外用があり、副作用が多いのは内服のほうです。内服の場合、副作用を観察するため、定期的に採血をしたり、骨粗鬆症の薬を予防的に使用したりしますが、アトピー性皮膚炎に対して内服のステロイドは、原則的には使用しない事になっています。 
 外用剤で起こる副作用は、皮膚の萎縮(皮膚が薄くなること)、毛細血管の拡張、ニキビ、色素脱失(肌が白くなる)、多毛(毛が濃くなる)が主なものです。色素沈着(色が茶色くなる)を気にされる方が多いのですが、それは間違いで、実際は逆に白くぬける場合があります。  
 健康な皮膚に1ヶ月以上塗っていると、副作用が出てくるケースが多いです。副作用は、基本的には、ステロイドの中止で元に戻る、可逆性です。
 ステロイド剤の強さは湿疹の炎症の程度に合わせて、ちょうど良い強さのものを使用すべきです。いまいち抑えられない強さで時間をかけていると、その分長く塗らなければならず、副作用がでてきます。
 
6.アトピー性皮膚炎で陥るジレンマ
ステロイドの外用で良くなっても、また湿疹が出てきてしまうと、繰り返し塗らなければならず、こんなに塗っても大丈夫なのだろうか、と心配になってきます。また、ステロイドを塗っているのに効いているのかわからない場合も、心配になります。
 そうしてステロイドをどうしても使用したくなくなり、中止する事によって湿疹が悪化してしまいます。
 これがいわゆる、ステロイドのリバウンドなのか、判断するのは難しいです。もともとアトピー性皮膚炎の病勢があるのにも関わらず、治療のためのステロイドを中止するのですから、症状が悪化するのは当たり前です。
 症状が思うように改善しないと、医療不信になります。これは、ステロイドの使い方、日常のスキンケアをきちんと説明できていない医療側にも責任があります。しかし、説明しているのに、自分の考え方に固執する患者さんもいます。その場合は非常に危険なパターンで、患者さんの弱みに付け込んだ、いわゆるアトピービジネスの格好のターゲットになります。ステロイドを使用したくないため、全財産をアトピービジネスへ投じることもあります。
 アトピービジネスは、ごく少数の成功例(これ自体信憑性がありません)を針小棒大に広告して、苦悩している患者さんから最大限搾取しようとする、人道的にも間違っているものですので、どうかその道に手を染めないようお願いします。
 そのジレンマから脱出するには、話しやすい先生、悩みを聞いてくれる先生を見つける事が大事だと思います。

7.ステロイド外用剤の上手な使い方は?
前述したように、ステロイド外用剤の副作用で患者さんが気にしていることの多くは、内服のステロイドによる副作用です。アトピー性皮膚炎には内服は使用しません。一方、外用のステロイドの副作用は中止すれば元の肌に戻る、可逆性です。
 外用の副作用をできる限り生じないようにするには、炎症が少ないうちの初期に塗って、早く抑えてしまう事です。
 すなわち、ステロイド外用剤の塗り方の極意は、できる限り短期間で湿疹を治す事です。ですので、塗っても効いているのかわからない場合は、すぐにもっと強いステロイド剤に変更すべきです。
 弱いステロイドでも、ちゃんと効いている感じがしなければ、治療に時間がかかり、副作用が生じるリスクが高くなります。逆に、強いステロイドでも、すぐに治まるようなら、副作用のリスクは減ります。
 結局ステロイド剤は、湿疹の初期に塗ったほうが早く治まり、塗る期間が短く済みます。強さについても同様の理由で、炎症の強さに適した強さにすべきです。

8.日常的なスキンケアの重要性
アトピー性皮膚炎の治療で最も大事なものは日常のスキンケアで、それでも治まらない場合に初めて薬を使用します(使用しないよう、症状があるのにねばってはいけません)。
 アトピー性皮膚炎の病態は、皮膚のバリア障害と、アレルギー体質によるものです。まずはそれをよく理解していなければなりません。
 皮膚のバリア障害を補うために、調子が良くても、保湿剤で常にバリアを強化して下さい。スキンケアというものは、面倒ではあるのですが、皮疹が治らないで続くほうがずっと面倒です。スキンケアを日常習慣として慣れてしまうようにして下さい。
 
9.まずはアトピー性皮膚炎の病態から
アレルギー反応というのは、アレルゲンが皮膚の下に侵入して初めて反応するものです。従って、侵入しないようにすることが、アレルギー反応の予防になるのです。
 また、アレルギー反応は、アレルゲンに繰返し暴露される事によって起こるようになるので、アレルゲンが侵入しないよう、保湿剤でバリアを補充しておく事はなおさら大事なのです。

10.日常的なスキンケア、具体的な方法は?
1.バリアの補充
保湿剤は基本的には1日2回。入浴後と、それ以外に1回です。着替えるタイミングに塗ると良いです。
 ただし、乾燥しやすいところはこれだけでは不十分で、塗ってもすぐに乾燥してしまうこともあります。その時は、また重ね塗りするしかありません。ステロイド剤と違い、保湿剤はいくら塗っても害はありませんので、乾燥してきたらその都度重ね塗りしましょう。
 特に手は、洗うたびに取れてしまうので、その都度ハンドクリームとして保湿剤を塗りましょう。
 従って、保湿剤は、いつもカバンに入れておくといいです。1日20回くらい塗って、やっと改善してきた、という人もいます。

2.バリアの保持
入浴時は、石鹸は最小限の部位に使用します。脂漏部位(頭皮、顔、わきのした、陰部)といって、皮脂の分泌の多い部分は、毎日シャンプーや石鹸を使用してもよいですが、それ以外は、特に汚れたわけではなければ、お湯で流すだけで十分です。脂漏部位でも、石鹸の使用で乾燥強く出るようなら、毎日使用せず、皮脂の分泌量にあわせて頻度を調節すべきです。
 使用した保湿剤や薬が皮膚に残っていても、それを取ろうとする必要はありません。一緒に必要な皮脂が取れてしまいます。

3.アレルゲンの暴露を減らす
アレルゲンはあらゆるところに存在します。特にハウスダスト、ダニはいくら掃除しても0にする事はほぼ不可能です。しかし、これこそがアレルゲンになる所以です。頻繁に接触する機会があるからアレルゲンになるのです。
 ただ、症状の強さ(アレルギー反応の強さ)は暴露されたアレルゲンの量に比例します。掃除を頻繁にしてアレルゲンを減らす事は非常に重要な事です。たまに掃除するくらいでは、掃除によってホコリがかえって舞ってしまうので、大掃除で症状が悪化する事がよくあります。そうならないよう、頻繁に掃除するのです。
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